選挙と受験に「ひょっとして」は絶対ない!・・・・ こともないが原則「ない!」

打倒民主! 桜組 応援団 増木重夫

 私が高校3年のとき、志望校を阪大と書き、旺文社の模擬試験を受けた。3〜4回受けたが1回だけB判定。後はすべてE判定。何を血迷ったのか、B判定だけを信じ、増木クン阪大を受けた。「ひょっとして」受かるかも、・・そして「ひょっと」しなかった。
選挙の当落、国政であれ地方議会であれ当落は手に汗が出てくる。特に接戦のときは胃が痛くなる。もちろん一口にはいえないが、当落は選挙の告示日までにほとんど決まっている。選挙の前、いろいろ予想するが、特に新人の場合、常日頃、告示前半年くらいの活動状況、後援会の真剣度を見ていると大方の見当はつくものだ。国政選挙ではある程度風に左右される部分がある。小泉チュルドレン、小沢チュルドレン。以前には「おたかさん」旋風などと言うわけのわからないのもあった。しかし地方議会においてはそんなに風で左右されるものではない。選挙が近づくと、選挙必勝のウルトラCをよく聞きに来る。「ポスティグがいいでしょうか、ビラ撒きがいいでしょうか。」私は冷たく、冷たくと言うよりそれが現実なのだが「そんなものどっちでもいいですよ。やらないわけには行かないが、そんなもので票は入りません。まず、自分の中学、高校の同窓会名簿、嫁の○教室の名簿、親の囲碁教室の名簿・・・元彼・・」名簿を元に一軒一軒回る。それしかない。靴を何足つぶすかが勝負の分かれ道。」と言います。完璧なドブ板選挙。特に新人は「基本に忠実に」と、申し上げたい。
 ふっと思い出した。前の前の衆議院選挙。大阪の茨木市の選挙区から出馬する民主党大谷(現衆議院議員)候補を応援するため、皆さんTV等でお馴染みの松原仁衆議院議員が来阪された。私は早速仁先生のアッシー君。そして先生を選挙区の大谷事務所に送る。そうすると挨拶をしていたのだろう10分くらいすると先生大きな紙袋を持って出てきた。大谷候補のパンフレットとノルマ地域のマップ(たしか200件くらい)。そして一軒一軒「今日は〜〜 民主党松原仁で〜〜す。今日は大谷候補の応援でこの地にやってまいりました。一言ご挨拶させてくださ〜〜い。」私も「民主党の大谷・・・・」不肖増木、民主の応援をしたのはこのときが生まれて最初で最後。私はこのとき小沢選挙、いや角栄さんの選挙の真髄を見たような気がした。
 こんな話もある。7〜8年前の石垣島市長選。わが陣営候補は尖閣の番人、仲間均当時市会議員。ここの選挙は異様。浮動票は0(当たり前)。知人を一軒一軒回る。そして玄関で泡盛どんぶりに一杯が家に上がる前のしきたり。5日滞在し、生きて帰れぬと思った。そして結果は惜敗。先生いわく、「相手は嫁が4人いた。私は3人や。敗けた。」もちろん冗談だが、これが選挙。
 さて、本題。前々回(2006年)の東京都日野市の選挙結果。自民党が下位に5人並んで全員当選。皆さん何を感じられるだろう。日野市の自民党を仕切るのはもちろん古賀俊昭都議。もちろん後講釈で無責任、失礼極まりない論評をまず許していただきたいが、この選挙は完璧な表割ができていることがお気づきになるだろうか。自民ではトップの古賀壮志議員も2人分の表は持ってない。1700〜2400に全員をきれいに入れている。もう一人公認すればその人が個人票を持っていない限り落ちることになる。芸術的票割り。一番わかりやすいのが、生活者ネット。3人立て全員落選。2人にしておけば2人は当選した。票割の失敗。そして2010年、彼らは一人に絞り見事当選。この年、自民は少々安全策を講じすぎたと思う。全員余裕で当選。1800票あたりが当落線だから、あと2人は入れられたのではなかろうか。
 さて、何がいいたいか。選挙はみな当選するつもりで出る。落ちるつもりで出る人はいない。しかし、2006の「生活者ネット」になってほしくない。今回は保守の新人が多い。ひとつ間違うと、保守全滅になりかねない。個人主義は捨て、全体主義で行ってほしい。この時期、顔が浮かぶ人の名簿が当選必要票の3割はほしい。誤解を怖れず言うが、泡沫候補になってほしくないのである。撤退も勝利への道ではないか。選挙は個人戦であり、それ以上に団体戦だ。